新卒エントリーENTRY
社員インタビューINTERVIEW

SPECIAL CONTENTS

スカイライナー
大幅増発プロジェクト

PROLOGUE

都心と成田空港を結ぶ有料特急列車・スカイライナー。
在来線の中では国内最速の時速160㎞で走行し、最速36分で安全な輸送を実現している。
2019年10月に行われたダイヤ改正により、運行本数1.4倍、終日ほぼ20分間隔での運行が開始されたが、その裏側にはプロジェクトの核となって活躍した社員の姿があった。
彼らが抱いたプロジェクトに対する想いとは――。

PROJECT MEMBER

稲垣駿

稲垣 駿 Inagaki Shun

運輸部運転課(当時)
現在:運輸部 旅客サービス課

渡邉哲也

渡邉 哲也 Watanabe Tetsuya

車両部整備課(当時)
現在:安全推進部 安全推進担当課長補佐

田中将司

田中 将司 Tanaka Masashi

運輸部 営業課(当時)
現在:株式会社コミュニティー京成出向

齊藤遥

齊藤 遥 Saito Haruka

計画管理部 計画管理担当(当時)
現在:京成バスシステム株式会社出向

Episode01

プロジェクトにおけるそれぞれの役割

稲垣
稲垣

「私は鉄道の生命といえるダイヤの改正業務を担当しました。相互直通運転を実施している各社局との綿密な調整を幾重にも重ねながら、始発から終車までのダイヤを完成させる作業は大変でしたね。ダイヤをつくることを“スジを引く”と言いますが、これは10秒単位で行うのがスタンダードです。当初はこの10秒を軽く考えていた部分があったのですが、いざ挑んでみると10秒のズレが後々大きな影響を与える奥の深さを知りました。今回の改正ではスカイライナーのスジを引くことに加え、それにより影響が波及する他のスジの調整を図り、『ほぼ終日20分間隔でのスカイライナーを運行』というミッションに応える内容になっています。」

渡邉
渡邉

「ダイヤ改正に合わせて運行が開始された3100形車両の新設計及び、AE形1編成増備の設計を行いました。このプロジェクトは、動き出してから約3年をかけてデビューに至っています。空港利用者の利便性を考慮し、スーツケース置き場などで使用できるロングシート中央の折りたたみ式座席を実現できたのは良い経験になりました。前例のないことなので苦労もありましたが、実際に利用していただいているシーンを目にすると、やってよかったと思いますね。」

田中
田中

「私が担当したのは、ダイヤ改正をお客様に知っていただくための広告宣伝です。大幅増発を知っていただくことはもちろん、スカイライナー自体を知らないお客様が“利用してみたくなる”PRを念頭に置いて取り組みました。これまでスカイライナーは都心~成田空港間の速達性を訴求し、ビジネスマンなどをメインターゲットに据えたPR戦略を取ってきました。しかし、今回は大幅に方向性を変更して、若い女性にも親しんでいただけるような内容にしています。具体的な業務としては、新CMの製作会社との折衝や社内説明を行いました。」

齊藤
齊藤

「スカイライナーの乗車率向上を目的としたプロジェクトチームの一員として、認知度・CS向上を図るための施策を実施しました。旅のスタート地点となる空港での滞在を一層有意義に楽しんでいただきたいという思いから、成田空港などで利用可能なスカイライナーのWEBクーポンを制作。特に、女性のお客様が旅の合間に使いたいと思うような、コスメ免税店や話題のカフェでの割引などの特典を設けることで、スカイライナーの付加価値向上・差別化を図りました。」

雑談風景

Episode02

それぞれの苦労と新たな気づき

稲垣
稲垣

「初めてダイヤ改正業務を経験するということもあり、関係各所との調整で苦労したのが思い出深いです。今回痛感したのは、チームワークの重要性。壁に当たった時、上司や同僚に積極的に質問することで思いがけないアイデアを思いつくことがありました。計画管理部が行っている需要予測や混雑率調査の結果など、データを駆使してよりお客様目線で反映させていますし、多角的な見方を取り入れて作り上げたダイヤ改正の過程は新鮮でしたね。」

渡邉
渡邉

「車両を設計する上で重要なのは、何より安全性だということに改めて気づかされました。新しい装置は省エネ性能などの優位性がありますが、実績という裏付けがないため、採用可否の判断は困難を極めました。“安全性を確保した上でどこまで技術革新を図るか”このボーダーラインを設定する中で感じたのは、『やはり重要視すべきはお客様にとって安全で快適な車両を提供する』という大原則で、それに則って判断するということが設計側の基本だと実感しました。」

田中
田中

「これまでに実施してきたアンケートでは、スカイライナーは若い女性からの認知度が著しく低いという結果が出ていました。大幅増発を行うだけでなく、いかに増発したスカイライナーをご利用いただくか、ということも大きな課題だったので、これまで弱点だった層へのPRは必要不可欠でした。そこで、どのようなPRが効果的か、部署・役職を問わず幅広に意見交換を行い、結果として中島健人(Sexy Zone)さんの起用に至りました。先入観にとらわれず、さまざまな意見に触れることの重要性を実感した経験です。」

齊藤
齊藤

「WEBクーポンをお客様から見て魅力的な内容にするために、今まで関わりのなかった企業にご協力いただくべく調整・交渉するのは時間を割きました。中でも、成田空港の有料ラウンジをワンコインで利用可能とするにあたっては、当社独自の割引額を実現するため、双方のメリットについて具体的なデータに基づいた提案を行っています。新規の企画であったためノウハウがなく、適正な利用スキームを考えるのにも苦労しましたね。困ったときはチームで議論をし、課題をクリアにして解決出来たことが企画実現につながったと感じています。」

雑談風景

Episode03

プロジェクトを経て見えてきた今後の目標

稲垣
稲垣

「ダイヤは“鉄道会社最大の商品”とも言われ、これを任されることは非常に大きなプレッシャーでした。そんな中、近い距離感で相談できる上司・同僚に恵まれていたことはとてもありがたかったです。改めて安心・安全な空港アクセスを実現するという当社の社会的責任を認識しましたし、今後も時代のニーズに即したダイヤづくりに挑戦していきたいと考えています。」

渡邉
渡邉

「プロジェクト当時とは部署が変わり、自分が設計に携わった車両を整備する立場で働いています。車両のメンテナンスで日々の輸送を支える現在の仕事をまっとうしながら、この経験を活かして、将来的にはより安全かつ快適な車両を設計・製作することが私の目標です。当社にはここ数年で新しいことにチャレンジする社風が根づいてきました。3100形で採用した折り畳み式座席や、これまでの当社のイメージとはガラッと変わったCMに、その一端が表れているのではないでしょうか。」

田中
田中

「今回の新CMは各指標で良い結果が出ているほか、SNS上でも大きな反響があり、一定の成果を上げることが出来たと思っています。今後は新CMをきっかけにスカイライナーを知っていただいた方によりご利用いただけるよう、実利用に繋がるようなPR施策を実施していかなければと感じています。前例にとらわれない柔軟な切り口でアピールしていきたいですね。」

齊藤
齊藤

「サービス開始以降、若い女性だけでなく、幅広い層にご好評をいただいております。今後も当社が目標とする高い乗車効率を達成するために、女性の視点・感性を活かした施策を実現していきたいと考えています。」

集合