サステナブルファイナンス

京成電鉄では、SDGs の推進、持続可能な社会の実現を目的として、サステナブルファイナンスを実施しています。
本件取り組みにあたり、「調達資金の使途」「プロジェクトの評価と選定プロセス」「調達資金の管理」「レポーティング」等の方針を記載したサステナブルファイナンス・ フレームワークを策定しています。本フレームワークは、株式会社格付投資情報センター(R&I)より、グリーンローン原則等に適合していることについて、第三者評価(セカンドオピニオン)を取得しました。

グリーンローン

2022年9月に、環境負荷軽減に資する事業資金100億円を「グリーンローン」で調達しました。調達した資金は、鉄道事業では、省エネ車両(3100形)の導入などのグリーンプロジェクトに、開発事業では、京成千葉中央ビル(グリーンビルディング)建設資金に全額充当しました。

レポーティング

■京成電鉄株式会社 グリーンローン2023年度レポーティング

2022年9月に調達したグリーンローンの概要は以下の通りです。

①3100形車両導入
モーターを効率よく制御する「SiC-VVVF制御」システムや、減速時にモーターで発電した電力を架線に戻す「回生ブレーキ」を採用。3000形に比べ約15%消費電力を削減。
②法面補強
法面(鉄道線路の盛土部、掘割部の線路脇の斜面)の補強工事を実施し、大雨等によって法面が崩れる土砂災害を防止。
③高架橋改修
沿線地域の高架橋の改修を推進することで、激甚化する豪雨、洪水、地震時の災害に対応。
④変電所設備更新
機械更新時、環境負荷ゼロの材料を使用。
  • 変圧器:生分解性のある植物油を絶縁油に使用し、廃棄時の環境負荷を低減
  • 整流器:ノンフロン、地球温暖化係数ゼロを実現
⑤京成千葉中央ビル建設資金
京成千葉線「千葉中央駅」直結の商業・オフィス・ホテルからなる複合施設であり、CASBEE-建築(新築) B+ランクを取得。
所在地:千葉市中央区本千葉町15番1号

ソーシャルローン

2023年6月に、安全・安心の強化、社会課題の対処に資する事業資金100億円を「ソーシャルローン」で調達しました。調達した資金は、駅舎のリニューアルや耐震補強、葛飾区内連続立体交差化などのソーシャルプロジェクトに全額充当しました。

レポーティング

■京成電鉄株式会社 ソーシャルローン2023年度レポーティング

2023年6月に調達したソーシャルローンの概要は以下の通りです。

①駅舎リニューアル
駅の利便性・安全性の向上のため、駅舎リニューアル工事を推進しています。駅は地域の特性を生かしたデザインとし、駅照明のLED化にも取り組んでおります。
②駅舎耐震補強
大規模地震への対策として、市川真間駅等の駅舎や、ホーム上家の耐震補強工事を実施し、地震に対する安全性の向上に努めております。
③列車無線デジタルSR化

列車無線について、従前はアナログ方式(誘導無線式)を使用しておりましたが、デジタル方式の列車無線へ完全移行を行ったことで、より高品質な通話と文字情報での情報伝達が可能となりました。異常時対応等のさらなる迅速化を図ります。
④葛飾区内連続立体交差化
東京都、葛飾区と連携して、押上線の連続立体交差事業を推進しています。この事業が完了すると、沿線にある11カ所の踏切が廃止され、道路・鉄道それぞれの安全性が向上するほか、踏切による交通渋滞が解消します。これまで鉄道により分断されていた市街地の一体化を図ることができ、魅力あるまちづくりが推進されます。